吹奏楽コンクール万年銀賞組の、都立豊多摩高校OB 元吹奏楽部員による、甲子園応援珍道中記です。 2024年11月10日(日)に応援に行ったマスターズ甲子園が、あまりに心に残ったので、エッセー(もどき)を書いたのですが、ちょっと朗読してみました。 本当はもっと追い込みたかったのですが、あまり公開が遅くなってもタイミングを逸するので、切り上げることにしました。あー、もっと落ち着いた声で読みたいなぁ。 マスターズ甲子園公式ページはこちら https://www.masterskoshien.com/ 当日の試合はこちら https://www.youtube.com/live/67rfKFDevcQ 途中、皆さんのプレーを「へっぽこ」と言っていますが、皆さん上手いです。フライはジャンピングキャッチ(奈良大附属のファインプレー!球場がどよめきました)で取りますし、ダブルプレー(豊多摩!)も華麗に決めます。いや、本当にカッコよかったです。ぜひ、プロ野球をテレビでしか見た事のない一般人が、話を面白くするために「盛った」と受け取っていただければと思います。出場された野球部の皆さん、どうか気を悪くしないで下さいね。 動画は、話に合うシーンをランダムに配置しています。逆転阻止の流れを決めた奈良大附属の7回裏の好プレーが、実際と違い、わが校のシーンになっていてすみません。また、「へっぽこ」のチャプチャーの選択には本当に困りました。迷った末、点数がいっぱい入るシーンで代替しました。 朗読では登場人物は仮の名前を当てていますが、甲子園に行くなんて、夢のまた夢の高校の元生徒と、元野球部員の話と思えば、世の中のほとんどの人に、置き換えができるんじゃないかなと思います。自分の名前と高校、友人の名前に置き換えて読んで見て下さい。 PL学園の皆さんだけは、置き換えができませんが、そもそも条件が違いすぎますから、問題にならないですね。当日は吹奏楽部、応援団ともに大団体で、凄くカッコよかったです!やっぱりPL学園は別格でした。 ** 朗読用の本文はこちら ****************** マスターズ甲子園に応援に行った 夏に届いた同窓会報に、**高校野球部OB、甲子園出場!吹奏楽部も応援で参加!というお知らせが入っていた。 「え?うちの高校が甲子園?何かの間違いじゃないのか?」 わが校の野球部と言えば、予選の第一試合で勝つことすら、めったにないくらいの弱小チームで、甲子園に行くことなど、考えたこともなかった。それが、マスターズ甲子園**県代表なんて、いったい何があったんだ? 調べると、PL学園も出ている。「あのPL学園と一緒に、甲子園に出る?」あまりに話が非現実的で、かえって滑稽に思われた。 野球部の同級生の**君に、早速聞いてみた。 「甲子園に行くんだって!?凄いじゃないか。一体なにがあったの?」 「いや、数年前にいいメンバーが加わって、それからなんだよ。ただ、このメンバーもいつまでもいるわけじゃないし、大会がもっと有名になったら、強豪校が出てくるからね。もう、出ることはないんじゃないかなぁ。**はブラバンでトランペットだろう。応援に来てくれるの?」 「うん、せっかくだから行こうと思っているだけど。**も出るの?」 「選手じゃないけどね。手伝いもあるし、ユニホームは持っていこうかなと思っている」 「そうかぁ。同期は誰か出るの?」 「**がピッチャーで出るよ」 「えーーーーっ、**が出るのか。凄いじゃないか。必ず行くよ」 当日はあっという間にやってきた。吹奏楽部は**名が集まった。 試合の開始を告げるサイレンが鳴った。 「おぉ!」 皆が、思わず声を上げていた。 アナウンスの声も同じだ。 「1番**、**君」。 選手のこと、君づけで呼ぶんだ! 本当に高校野球だった。 甲子園に出ることなど想像もできなかったメンバーが、母校のユニホームを着てグラウンドに立っていた。校歌が流れた。世界で一番美しいと信じる、我が校の校歌が甲子園で流れていた。ピカピカに晴れた空が、涙で滲んで見えた。 うちも、相手チームも、みんな、へっぽこだった。 打ってらピッチャーゴロ。 フライを取ったら総立ち。 外野まで飛べば三塁打。 ただ違うのは、エラーをしても、誰も怒らず、悲壮感もないことだった。やっと、何からも自由になって、皆、本当に楽しそうに野球をしていた。 相手チームの応援団も生バンドだった。人数も同じくらい。 「同じくらいのレベルみたいで、良かったね」 *塁側からの音は、ちゃんと聞こえてきた。僕たちの音も、聞こえていそうだ。 試合は逆転勝ちになるかと思われたが、相手チームの好プレーで、惜しくも敗れた。 試合終了のサイレンが鳴る中、現役の甲子園と同じように「ありがとうございました!」と声が、グラウンドに響いた。全員が、相手チームの選手と、楽しそうに握手をしていた。皆の笑顔が遠くからでも、はっきりと分かった。 憧れの甲子園が、目の前に存在していた。